森高千里

Moritaka Chisato
Selected by taro

私の夏 / 森高千里

渡良瀬橋 / 森高千里

「あっ、今度はこんなことをやっている!」という驚きを与えてくれる表現者であり、同時に、ファンの思い入れを受けとめてくれるアイドルでもあった森高千里。

森高千里を語るときに、歌詞のユニークさがよく指摘される。デビュー直後をのぞくと、ほとんどの楽曲を彼女自身が作詞している。それまでの音楽の作り手たちが見逃していた視点や言葉を歌詞にしており、「未踏領域の開拓者」と呼びたい存在である。

---【私の夏】-----------------
こうなりゃ友達を 誘って
意地でも休暇を 満喫してやろう
(中略)
色気も忘れて 太陽の下で
ゴロゴロしよう
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「こうなりゃ」だとか、「ゴロゴロ」といった歌詞は、普通は書かない。
「意地でも」といった言葉は会話では使うが、歌では聞いたことがない。
「色気」という言葉は五月みどり(!)あたりの歌に出てきそうな気もするが、まあ、あまり歌詞には使わない言葉である。

間奏では「暑かー」という熊本方言も出てくる。吉幾三(!)を除くと、方言を使うというもコロンブスの卵である。

話を語る(歌詞を書く)ときの人称や視点そのものが独自である。 歌における「言文一致」を一歩進めたことで、これまで表現されてこなかったものを見せてくれている。

しかし、奇をてらったわけではなく、「歌詞とはこういうものだ」というイメージがあまりないまま書きはじめたため、既存の言葉にとらわれなかったらしい(彼女自身、インタビューでそういった発言をしている)。

人は、歌詞を書こうとした時点で、無意識のうちにテーマや視点、使う言葉、使用法などを限定しがちである。そういった暗黙のルールを超えた言葉の使い方と、うら若き女性アイドルという位置づけを利用することで、それまでに見たことのなかった音楽世界を森高千里は見せてくれた。

もちろん、「普通の言葉」で書かれた楽曲もたくさんある。(20世紀後半における)今日的な日本の情緒を的確にとらえた、名曲と呼びたい曲も多い。

---【渡良瀬橋】--------------
床屋の角にポツンとある
公衆電話おぼえていますか
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(by taro 2010/02/21)

Data

森高千里 もりたか ちさと(1969年4月11日〜)

日本の歌手。
1987年、映画「あいつに恋して」にヒロイン役で出演。同年5月25日に同映画の主題歌「NEW SEASON」発売により歌手デビュー。「17才」(1989年)、「私がオバさんになっても」(1992年)、「渡良瀬橋」(1993年)、「風に吹かれて」(1993年)、「気分爽快」(1994年)など、ヒット曲多数。
1999年の結婚以降、テレビCMや単発的なイベントへの出演等はおこなっているものの新曲制作はなく、音楽活動は実質的に休止状態にある。

私の夏

作詞:森高千里
作曲・編曲:斉藤英夫
1993年4月10日、森高千里の18目のシングルCDとして発売。

渡良瀬橋

作詞:森高千里
作曲・編曲:斉藤英夫
1993年1月25日、森高千里の17目のシングルCDとして発売。

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CHISATO MORITAKA 1996 CHISATO MORITAKA 1996 "DO THE BEST" AT YOKOHAMA ARENA
― Chisato Moritaka DVD Collection no.10
(DVD)
ページ冒頭に掲載した「私の夏」「渡良瀬橋」の動画が収録されているライブDVD。ベスト盤ともいえる選曲で、100分全20曲収録。


the best selection of first moritaka 1987-1993the best selection of first moritaka 1987-1993(CD2枚組)
1987年のデビューから1993年の「ハエ男」までのシングルを集めたベスト盤。

  • オーバーヒート・ナイト
  • 渡良瀬橋
  • 私の夏 など全20曲収録

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